料理
世間は三連休、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
私は生憎天気に恵まれず...家に籠って家事に精を出しておりました (^^;
今日はそんな家事にまつわる小話を一つ...
少し古いですが2015年にこの本が話題になったのを覚えておいででしょうか
この本は、こしょう少々とかニンニク1さじといった...ごく一般的なレシピに掲載された表記の意味が分からない
理系料理初心者の救世主です!!
今回は理系が何故こういった表現に混乱するのかについて纏めていきます
少々とは?
よく家事をされる皆さんなら、この表現は「お店に置いてある容器で2, 3振り、後は味見をしながら自分で調整して下さい」
といった意味に解釈されていると思います
しかしながら、我々にその常識は通用しません!!
私達は基本的にmLとかmgとか、mg/Lなどの単位に囲まれて生活しています。そして、常にその単位を絶対の基準として試薬や試料を取り扱うのです
この単位という概念は非常に合理的でして...器具さえ揃っていれば誰でも必ず同じ量を測り取れるという性質を持ちます。そして、この単位や手順を順守すれば誰が行っても必ず同じ結果となるように配慮しながら我々は研究を重ねるのです
(これを"再現性"と呼びます)
改めて
"少々"の概念を振り返ってみましょう
お店に置いてある容器で2, 3振り、後は味見をしながら調整して下さい
…この表現の中に、単位は含まれていますか?
…誰が見ても絶対に同じ量を入れることはできますか?
無 理 で す よ ね
では、こうした事体に直面した我々はどうするのか
ググります←
そして基準が見つからずに困惑します
(え...人それぞれ使う容器のサイズも違うし器具も違う...おまけに初めて作る料理だから自分の味覚を基準にすることもできない…なんだこの難易度は)
私の場合、心でこんな風に発狂してました
理系にとって
単位の定義が無い = 難攻不落な未知の世界
なのです
さて、ではどうすれば理系は料理を混乱することなく出来るのでしょうか
私の場合はまず料理器具全般を目盛り付きの器具に替えました
そして、入れる回数をメモしながら料理ごとに記録を付けました
最後に、気心の知れた友人らに毒...ゲフンゲフン
味見をして貰い適切な量を見極めていきました
皆さまの周りに料理の苦手な理系の方がいらっしゃったら、是非使用する器具のサイズと入れる回数を記入したレシピを渡してあげて下さい
レシピを受け取った理系は泣いて喜びます
キムワイプ
キムワイプ...
2015年に実施されたひかりTVの「理系あるあるツイッター投稿キャンペーン」
“理系あるある”のTwitterでよく挙がった「キムワイプ」なるもの
実験系に属する学生は勿論
衝撃的な記事でその実態を知った方もいらっしゃるんじゃないでしょうか
今回はそんなキムワイプに関して纏めていきます。
そもそもキムワイプが幅広く使用されるのは何故か
その理由は次の三つにあります !!
- けば立ちが少なく、ふき取り後も繊維が目立たない
- 水分や油分を素早く吸収
- 蛍光染料不使用なので安心
(クレシアHP 製品情報より抜粋)
これらの特徴は実験の正確なデータを得る上で必要不可欠なんです !!
考えてみて下さい
精密機械の部品をメンテナンスする際に繊維が機械に付着したら...
貴重な試料を手入れする際に何周もこする必要があったとしたら...
器具内部の汚れをふき取る際に、蛍光塗料が付着したら...
はたして、そんな状況でいいデータは取れるでしょうか
一口に実験の結果と言っても、試薬の調合や実験試料の管理、機械のメンテナンスなどその背景には細かな配慮が詰まっています
キムワイプは"手入れ"の面で数多の発見や技術を支えてきたのです
理系の方がキムワイプに熱烈な愛情を注ぐのも頷けますよね
...流石に私はキムワイプを食べたことは御座いませんが (汗)